平成24年度指定SSH研究開発実施報告書・第4年次

 

2458学校法人西大和学園 西大和学園中学校・高等学校

指定第3期目

2428

 

平成27年度スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告(要約)

 

     研究開発課題

 

グローバル社会を担う科学技術系リーダーの育成方法の開発

  研究開発の概要

 

過去10年間のスーパーサイエンスハイスクールの指定期間で、「独創的な教科指導法の開発」と、「理数系進学希望者に対する的確な進路指導法の開発」に取り組んできた。この成果を踏まえ、わが国が目指す「多様な場で活躍し次代の科学技術系リーダーとなる人材」のより効果的な育成を目指し、「国際性」と「問題解決能力」の育成を二本柱とした以下の中高一貫型カリキュラムの研究開発を行う。

A.多様な場で活躍できる人材の育成(国際性の育成)

・先進的な科学教育を受けるプログラムを米国の現地ハイスクールと共同で開発

・米国の現地ハイスクール等への留学を実施

・外国語科教員との連携、ALTの活用による実践的な英語力の育成

・ハーバード大学やMITで世界トップレベルの研究者と研究するプログラム開発

B.独創的で優れた研究者の育成(問題解決能力の育成)

・中学校段階での自然科学と社会の関係等を題材とした課題研究型科目の設定

・開発してきた既存カリキュラムの効率化と、新カリキュラムとの融合

  平成27年度実施規模

 

中学校1~3年生では全生徒を対象とする。

高校1~3年生はスーパーサイエンスコース(SSコース)の生徒を対象とする。一部取り組みに関しては、全生徒を対象とする。

  研究開発内容

 

 

研究計画

第1年次

中学校1年~高校1年で実施。年度末に効果を検証し、次年度の改善に生かす。

中学校3年生において実施。効果を検証し、次年度の改善に生かす。

高校1年および高校2年生を対象に実施。効果を検証、次年度の改善に生かす。

中学校1年、中学校2年で実施。中学校1年では、自然体験を通じた事前事後の調べ学習・報告と考察の発表を実施。中学校2年では課題に対する小論文作成と添削指導、ディベートを実施。テーマに即した課題を課しグループディスカッションで検討、その結果をプレゼンテーションを通じ評価する。

「サイエンス講義」を「サイエンス研究」の一部に取り込み、系統化する。「サイエンス研究」の研究内容の改善に努める。「SA(サイエンスアドバンス)」の内容をよりDPに準拠するよう検討。スーパーサイエンスOB会によるTA制度のよりよい形態を検討。

年度末に効果を検証し、次年度の改善に生かす。また生徒の要望に対して可能な限り対応し、活動内容の多様化を図る。

在校生と卒業生の密な関係の構築を図り、卒業生が在校生に刺激・モチベーションを与えるという環境を構築する。

⑨「奈良SSHコンソーシアム」での事業内容の検討、他校や県教育委員会、関西学研都市推進機構等との連携の強化を行う。その他の取り組みのブラッシュアップを常時検討する。

                                               

第2年次

1年次と同様。より効果の高いものに改善する。

中学校1年、中学校2年は同様。中学校3年で研究手法を導入し課題研究「卒業研究」を実施する。国際的な理数系コンクールへの出品も行う。

1年次と同様。より効果の高いものへの改善を検討する。

1年次と同様。活動内容を多岐に広げていく。

1年次活動に取り組んだ卒業生をTAとして、招聘し在校生への意識喚起を図る。

 

第3年次

1年次と同様。より効果の高いものに改善する。を受講した参加者が大学進学するのに伴い、進路への影響を検討し内容の改善にフィードバックする。

SSJ」施行学年の高校進学に伴い、「サイエンス研究」、「科学部」の内容形態をより研究向きに改善する。「卒業研究」の研究を深化させ、国際的な理数系コンクールへの出品を増やし、外部による研究内容の評価を受ける。また、の施行学年でもあり、その効果を「サイエンス研究」、「SRC」や模擬国連等の取り組みに生かす方法を検討。その他の取り組みは1年次と同様である。

1年次と同様。活動内容を多岐に広げていく。

1年次にの取り組みを行った学年が大学生となる。先にも述べたように、効果を検証するとともにTAとしての活動を依頼し、直接的なフィードバックを在校生に与えることができる環境を整える。

 

第4年次(本年次)

1年次と同様。より効果の高いものに改善する。に参加した生徒が大学進学するのに伴い、進路への影響を検討し内容の改善にフィードバックする。

SSJ」施行学年の高校2年への進級に伴い、「サイエンス研究」、「SRC」、「科学部」のさらなる改善を検討。「ラボステイ」への生徒の関わりの変容を調査、「SSJ」の内容改善にフィードバックする。の施行学年でもあるので、その効果をそれら取り組みに生かす方法も検討する。

1年次と同様。活動内容を多岐に広げていく。

1年次にTAとしての活動を始めた学年が大学4年生となり、本格的な研究活動に入る。その活動で培った専門的な知識を在校生に向けて発信できるような取り組みを考える。

 

第5年次

1年次と同様。より効果の高いものに改善する。

SSJ」試行学年の高校3年への進級に伴い、「サイエンス研究」、「SRC」、「科学部」さらなる改善を検討。

目標を達成していない内容に関して継続させ、目標まで到達する方法を検討する

本指定期間中に活動に携わった学年が大学4年生に進級するとともに、大学院に進学する卒業生も現れる。在校生へのフィードバックのみならず、卒業生同士でも刺激を与え合える環境の構築を行う。

5年間の実践の効果を検証し、報告会等を実施、広報、普及を行う。スーパーサイエンスハイスクール校の指定終了後、指定校として実践してきた取り組みを継続していく方策を策定する。

 

教育課程上の特例等特記すべき事項

必要となる教育課程の特例とその適用範囲

SSJ(スーパーサイエンスジュニア)

〔対象学年〕中学1年、中学校2年、中学校3年

〔単位数〕  1単位(35時間)「社会と情報」2単位の内1単位を中学校2年及び3年時に「SSJ」として35時間実施する。中学校1年は課外で実施。

  教育課程の特例に該当しない教育課程の変更

サイエンス研究

〔対象学年〕は第1学年、は第2学年、は第3学年

〔単位数〕 は1単位、は2単位、は1単位

 

平成27年度の教育課程の内容

SSJでは中学1年生は体験実習型プログラム「体験学習」を行った。中学2年生は「職業研究」として企業が提供する課題を題材として研究に取り組んだ。中学3年生は、自ら課題設定を行い研究に取り組む「卒業研究」を行った。

サイエンス研究及びの前半では研究に必要な基礎知識を学ぶ事前学習会や、発表の基礎を学ぶSSプレゼン、SSポスターを行なった。の後半では、「バイオ」「ナノ」「インフォメーション」の3分野に分かれ、研究室に滞在(ラボステイ)し実験実習を行い、論文作成および複数回の研究発表会等を実施した。さらに高度な研究機関への接続のための取組(SA(サイエンスアドバンス)・SN(サイエンスナビ))を実施した。

 

具体的な研究事項・活動内容

英語教育の改革では、中学生全体を対象に、ALTによる少人数授業「国際理解」を実施した。 留学プログラムでは、長期留学(1年間)及び短期留学(2ヶ月間)を行う「アメリカ現地ハイスクール留学」、10日間MIT(Massachusetts Institute of Technology)・ハーバード大学にて実習を行う「ハーバード・MIT研修プログラム」を行った。スーパーサイエンス講義・講演会では最先端科学に取り組む研究者を招聘し、講義・講演を行なっていただく「スーパーサイエンス講義」、東京大学教養学部が配信する高校生向け講義「東大ライブ講義」を実施した。 SSJでは、中学1年生は体験実習型プログラム「体験学習」を、中学2年生は科学と社会を結びつけるために「職業研究」を行った。中学3年生は、自ら課題設定を行い、研究に取り組む「卒業研究」を行った。サイエンス研究では東京大学見学を中心とした「東京SSS(スーパーサイエンスセミナー)」、科学の基礎知識を学ぶ「SS科学」、夏休みを利用した長期実習プログラム「NAIST・京都大学ラボステイ」、ラボステイで学んだことについて、論文にまとめた後、口頭発表やポスター発表を行う「研究発表会」、高校3年生向けに夏休みを利用した集中講義「サイエンスアドバンス」、本校卒業生による研究発表を行う「サイエンスナビ」を実施した。 科学系クラブでは科学を楽しむ事、コンテストに入賞することを目標に研究開発を行った。 SRCを発展させたSSRを実施した。スーパーサイエンスOBではTA制度を継続して実施し、サイエンス研究や、SSJの指導にあたった。奈良SSHコンソーシアム・フェスティバルでは奈良県の全SSH校が参加し、発表を行った。先進校視察5回行い、本校のカリキュラムに反映した。広報活動では年2SSH通信を発行するなど広報活動を行った。運営指導委員会では有識者9名に4回ご出席いただき、本校のカリキュラムについてフィードバックをいただいた。

 

  研究開発の成果と課題

 

実施による効果とその評価

仮説の達成度に関する効果とその検証

全取り組みの仮説達成率を平均すると達成できた・ほぼ達成できたと答えた生徒の合計が74.8%であった。このことから、本年度の取り組みは全体的に成功したといえる。

各取り組みに対する効果とその検証

「①英語教育の改革」ネィティブによる授業を取り入れたことにより、英語が好きだと答える中学校生徒の割合が減少しなかった。留学プログラム」では、国際的な感覚を養うことができた。スーパーサイエンス講義・講演会」に参加した生徒は積極的に講義を聴講し、講義中、講義後に積極的に質問する光景が見られた。アンケート結果から、約85%以上の生徒が科学技術に対して興味関心を持てたと回答しており、大学院実習ラボステイが開始される準備段階として大きな役割を果たしている。SSJでは、中1から中3まで体系建ててカリキュラムを設定し、中学3年制で行う卒業研究をより意味のあるものにした。サイエンス研究」では、大学院実習ラボステイを中心に事前学習会や、ポスター及び口頭発表、論文執筆を経験し、生徒たちが実際に研究室で最先端の研究に触れることできた。このカリキュラムでは、仮説の達成率が約90%程度と、他のカリキュラムに比べて高く、昨年度より大幅に上昇し生徒の成長につながっていると考えられる。また、研究室の大学院生やTAと触れ合う中で、大学での実験の進め方を知るだけでなく、大学生活全般の話を聞いたり、進路相談にのってもらったりと、自分の進路について幅広く考えることができるようになった。さらに、論文を作成することで、自分の行った実験を改めて見直し、整理し、理解が深まった。英語でのポスター発表を行い、質疑応答を通じて全生徒の国際性の育成にもつながるカリキュラムとなった。科学系クラブ」では好奇心の高まりが感じられ、難しい問題にぶつかった時も、チームで考えることで答えを導き出していた。SRCでは自ら設定したテーマに取り組むことによって、問題発見能力、問題解決能力を主に養うことが出来た。今年度も多数の生徒がコンクール・コンテストで賞を受賞した。スーパーサイエンスOB会」では、OB研究発表会、TA制度を例年通り行った。TA制度では、ファシリテーターとしての活動に重点をおき取り組んだ。特に、生徒からの評価が高く、85%以上がTAは有意義な存在であったと回答した。また、SSJにおいても、TA制度を活用し、教員の負担の低減や、生徒の指導の充実を図った。奈良SSHコンソーシアム・フェスティバル」では、継続してラボステイの公開、奈良SSHフェスティバルを実施した。本校のカリキュラムである、ラボステイを公開することで、本年度は、本校以外に2校がラボステイに参加した。奈良SSHフェスティバルでは、奈良県の全SSH校が参加し、お互いの研究発表でモチベーションを高めることができた。先進校視察」では本校における活動の参考となる貴重な知識を得ることができた。来年度の教材開発や指導に活用する。「広報活動」では年2SSH通信を発行するなど広報活動を行った。「⑫運営指導委員会」4回開催し、既存カリキュラムのブラッシュアップや、課題研究指導方法の確立に役立てた。

 

実施上の課題と今後の取組

国際性への取り組み

 本年度も継続して「国際理解」、「留学プログラム」、「ハーバード・MIT研修」を実施した。アンケート結果より、ある程度の成果を上げられているが、サイエンスとの接続が依然として課題である。

SSJ:中学生対象のカリキュラム

SSJは中学生全員が対象のカリキュラムである。大人数であるため、生徒間に大きく意欲の差がみられることが大きな課題である。「体験学習」に関しては、事前学習を行うことで生徒が希望する体験学習を選ぶ際に参考にできるようにした。しかし一方で、定員によって希望する全員が参加できなかったものもあるため、今回の結果を参考にして来年度の引率教員の数を増やし、希望枠の強化をするなどの工夫が必要だと考える。「職業研究」に関しては4年連続で全国大会での受賞を果たしているため、このような第三者からの高評価を継続するための取り組みを確立する必要がある。「卒業研究」では教員間の指導力差をなくすことが課題である。本年度もTAとの連携し指導を強化したが、指導方法は確立できていない。そのため、来年度はこれらを確立し、教材開発を行う。

SSH:高校生対象のカリキュラム

高校1年生を対象として本年度よりグループごとの課題研究であるSSRを実施した。グループごとの意欲の差が問題であるため、教員とTAの連携のもとで研究の実現性を高め、生徒のやる気を引き出すことが必要である。高校2年生対象の「NAIST・京都大学ラボステイ」では、引き続き高い効果が得られた。しかし、発表練習の基礎となるSSプレゼンの効果が他の取り組みにくらべて低い水準にあるため、来年度に改善を行う。

SSHOB

 安定した成果を上げているものの、学年教員との情報共有や、TA間の連携に改善の余地がある。来年度は教員との連携を改善し、柔軟なカリキュラムの開発に取り組む。

 

 

活動日誌

2017年

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最終更新

2016年12月10日

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